サブスク捜索隊

José Feliciano『Feliciano!』(ホセ・フェリシアーノ『ソウルの彗星』)

スパニッシュギターの名手で、情熱的な歌も素晴らしいホセ・フェリシアーノが世界でブレイクするきっかけとなった1968年のアルバム。本作に収録されたドアーズのカヴァー「Light My Fire(ハートに火をつけて)」がシングルとして大ヒットを記録したことで大きく注目され、そのレパートリーの幅広さと圧倒的な存在感が瞬く間に知れ渡った。日本で発売された際のアルバムタイトルは『ソウルの彗星』。「ソウル」と聞くと、現代ではいわゆる黒人歌手が歌うソウル・ミュージックが連想されるが、魂のこもった熱いヴォーカルとギターの演奏が「ソウル」なのであって、サウンド自体は非常にソフト、イージーリスリング寄りの心地よいものだ。「彗星」という言葉の響きからは、そんな彼の音楽がいかに新鮮で、鮮烈な印象を残したのかが伺える。

滑り出しはママス&パパスのヒット曲「California Dreamin’(夢のカリフォルニア)」 のカヴァーから。原曲よりもスローテンポで、弾き語りで始まったかと思うと、だんだんストリングス、リズム、オルガンと増えていき、中盤ではすっかりゴージャスなサウンドになっているという演出が見事。クエンティン・タランティーノ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でも印象的に使われているので要チェック。

そしてビートルズ・ナンバーからは「In My Life」 など3曲をカヴァー。「And I Love Her」、「Here, There and Everywhere」についてはヴォーカルなしで演奏をじっくり聴かせてくれる。あとは、誰がどう歌っても素晴らしい「Sunny」に、フルートとストリングスの絡みが心地よい「Don’t Let the Sun Catch You Crying (太陽は涙が嫌い)」、バカラック作品「There’s Always Something There to Remind Me(恋のウェイト・リフティング)」など、聴きどころは盛りだくさん。

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