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Never Say Never Again – Lani Hall / Une Chanson D’amour – Michel Legrand『映画「ネバーセイ・ネバーアゲイン」主題歌[ラニ・ホール]/シャンソン・ダムール[ミシェル・ルグラン]』

Never Say Never Again – Lani Hall / Une Chanson D’amour – Michel Legrand
『映画「ネバーセイ・ネバーアゲイン」主題歌[ラニ・ホール]/シャンソン・ダムール[ミシェル・ルグラン]』
AMP-787

アルファレコード/A&M

『ネバーセイ・ネバーアゲイン』
タイトルだけだとなんのことだかサッパリわからんのですが、これは初代007のショーン・コネリーが久しぶりにジェームズ・ボンド役に復帰したシリーズ番外編です。

彼がボンド役を引退してからすでに10年以上経っていたんですが、メインの007シリーズを作っているイオン・プロが権利を持っていない原作があったので、いつもとは全然違うスタッフが初代ボンド役者を担ぎ上げて作った作品。初老になったボンドがスパイ引退の危機もなんのそので世界を救う楽しい映画です。役のイメージが固定するのを恐れてボンド役を引退したコネリーに向けた「もうやらない、なんて言わないで!」というメッセージがそのままタイトルになっているのがいいですね。

当時は公開時期が本家3代目ボンド、ロジャー・ムーアの『007 オクトパシー』と数ヶ月しか違わない、というヤクザのケンカみたいなこともやっていたわけですが、20年くらい前に本家シリーズの配給元のMGMが権利を買い戻して、ようやく他の007と同じようにDVDが出ました。中学生の頃は『日曜洋画劇場』の録画でしか観られず、近所の古本屋でノーカット字幕版のVHSを見つけて大騒ぎしながら観たことが懐かしいです。

ショーン・コネリー様に出ていただくからには下手なものは作れませんので、スタッフ・共演陣ともに本家007シリーズよりも豪華。主題歌はセルジオ・メンデス&ブラジル’66の全盛期のメイン・ヴォーカリスト、ラニ・ホール。彼女の夫でもあるハーブ・アルパートと彼がオーナーをしているA&Mレコードが全面的にバックアップしています。そして作曲と音楽はミシェル・ルグラン。作詞は『華麗なる賭け』など多くの名曲でルグランとコンビ(トリオ?)を組んでいるバーグマン夫妻

この主題歌が本家シリーズの主題歌をブッ飛ばすほどの名曲なんですが、上記の権利的な関係で一切007シリーズの主題歌コンピレーションには収録されないので、映画を観るか、プレミアのついた高価なサントラ(レコードは日本限定、CDはすぐに廃盤)を入手しないと聴けないのが本当に残念。劇中のBGMも映画の舞台となったバハマやヨーロッパの観光地にピッタリな優雅な、かつテンションの高いものになっています。サントラLPはキングレコードのセブンシーズ・レーベルでしたが、主題歌のシングルはA&Mレーベルで、日本で発売権のあったアルファレコードから。

監督が『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』アーヴィン・カーシュナーで、撮影が『未知との遭遇』ダグラス・スローカム……などと言い始めると好きすぎてキリがなくなるのでこのへんでやめておきます……

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