発売中の『昭和40年男 Vol.78』の連載特集『昭和57年/1982年 俺たちの時間旅行タイム・トラベル』にて取材・寄稿いたしました。
昭和57年=1982年の特集で、この年にひとつの頂点を迎えたシティポップのムーブメントについて、『「シティポップの基本」がこの100枚でわかる!」』の著者・栗本斉さんにお話を伺いながら再検証。栗本さんが企画・選曲・解説をされたコンピレーション『シティポップ・ストーリー CITY POP STORY 〜Urban & Ocean〜』の紹介もしています。
ちなみにこの年にリリースされた作品は山下達郎『FOR YOU』、大滝詠一・佐野元春・杉真理『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』、佐野元春『SOMEDAY』、松任谷由実『PEARL PIERCE』と名盤ぞろい。編集部のリクエストで私物のレコードを提供したものが誌面に掲載されております。貸し出す前に夜中に4枚まとめて聴き直しましたが、どの盤も本当に音が良い! おそらく4枚とも、高校生の頃にこのあたりの音楽にハマり始めたころに買ったレコード。近所のTSUTAYAで借りたシュガー・ベイブの『SONGS』、または荒井由実の『コバルト・アワー』、『ユーミン・ブランド』、大滝詠一『A LONG VACATION』……ちょうどビートルズ関係のレコードをあらかた揃い終えていたころだったので、ニューミュージックやシティポップへ進出するまでにはそんなに時間はかかりませんでした。なかなかに感慨深い。
なので、お友だちとのカセットの貸し借りやレンタル屋さんでシティポップの魅力に後追いで気がついていったという栗本さんのお話にはうなずけることばかりで、世代は少し違っても、好きなものにのめりこんでいくスピードや感覚があまりにもよくわかってしまい、もっと自分も早く生まれてシティポップに出会いたかったぜとインタビューの現場で大興奮してしまったのです。鼻息荒めの質問攻めにお付き合いいただきましてありがとうございました。記事には私が選んだ1982年のシティポップ名盤8枚に一言解説をつけているコーナーもあります。それでも紹介しきれなかった盤がいくつも。70年代終わりから80年代序盤にかけて、ニューミュージックの豊作ぶりは本当にすごいんです。